『君の名は。』5本目の記事になりました。おそらくこれで最後です。
タイトルの通り2017/1/20に『千と千尋の神隠し』、2017/3/4に『アナと雪の女王』が地上波放送され、いい機会だったのでなるべく公平に『君の名は。』と色んな観点から比較してみました。
しっかり比較したかったのでどちらも2回見ました。
ただ、どうしても『君の名は。』バイアスは入ってしまうのでそこはご了承を。ちなみに、『アナ雪』は今回が初見でした。当時見に行きたかったんですが、男一人だと躊躇してみれませんでした(^^;
それでは早速比較していきます。
1.大前提!映画館で見る価値があるのか。
人それぞれ重要視する要素はあると思いますが、「映画」という表現媒体を選んだ以上、映画館で見る=大画面、大音量に見合うものであるのか、お金を払って出掛けてまで見る価値があるのかということは結構重要だと思ってます。
ただ、これに関しては、各作品とも十分映画館で見る価値がありますね(^^)
細かい部分は後述していきます。
2.「映画」という媒体である必要があったのか。
これも評価するうえで気にしています。例えば、最高の脚本やストーリーであったとしてもそれだけなら小説でも十分なのではと思っています。
また、脚本やストーリーだけならこれらの作品を上回る作品はいくらでもあると思います。
大画面、大音量、演技、音楽、限られた時間内での飽きさせない演出やテンポなど、「映画」という媒体の特徴を活かしてこそ「映画」として初めて評価できると考えています。
このような視点でも、各作品とも「映画」という媒体を十分活かした素晴らしい作品でした。
ちなみに、以前個人的にNo.1作品だった『バタフライエフェクト』は脚本は最高でしたが、この考えだとNo.1はあり得なかったですね(^^;
3.テーマ
私はあまり気にしないのですが、映画が描くテーマも評価ポイントのようなので比較してみます。私なりの解釈です。
『千と千尋』のテーマは、「成長(一人立ち)」「物欲(バブル)批判」
『アナ雪』のテーマは、「家族愛(姉妹愛)」「ありのままの自分を見せること」
『君の名は。』のテーマは、「ボーイミーツガール」「震災復興」
他にもあると思いますが、私はこういう風に感じました。
テーマの優劣があるのか難しいですが、社会性のあるテーマの方が評価されやすいということであれば、3作品の優劣は下記と感じました。
『千と千尋』>『アナ雪』>『君の名は。』
4.世界観
せっかく「アニメ」という媒体を使っているので、ゼロから世界を作り上げることができます。
どれだけ魅力的な世界が描かれているかの比較です。
これに関しては『千と千尋』が圧倒的ですね。あの世界観どうやって思いついたんだろうと感心してしまいます。
『アナ雪』は魔法が存在する世界ということでありきたりですが、現実世界を描いた『君の名は。』より上なのは間違いないと思います。
『千と千尋』>>『アナ雪』>『君の名は。』
5.映像
好みに左右されますが、映像は分かりやすいですね。
これは心が震えるほど感動した『君の名は。』が圧倒的でした。
『アナ雪』も氷と雪の表現は凄いですね。
『千と千尋』も十分凄いんですが、やはり10年以上前の作品ということで映像は見劣りしてしまいます。
『君の名は。』>>『アナ雪』>>『千と千尋』
6.音楽
これも好みに左右されますが、挿入歌やBGMについてです。
その使われた場面(演出)も若干加味しています。
やはりこれも『君の名は。』が圧倒的です。「スパークル」や「なんでもないや」は流れるタイミングと歌詞も合わさって涙なしには見れません。
『アナ雪』も楽曲そのものは素晴らしいと思いましたが、主題歌の「ありのままで」が流れるタイミングがエルサが逃げたあとのどちらかと言うと後ろ向きな場面でなんだかなと思いました。
『千と千尋』は残念ながら記憶に残る曲がありませんでした。。
『君の名は。』>>『アナ雪』>>『千と千尋』
7.キャラデザ
これは完全に好みです(^^;
『千と千尋』は湯婆婆、釜爺を筆頭に魅力的なキャラが多いのですが、千尋をはじめとした人型キャラに魅力を感じません。
『アナ雪』は個人的に3Dで描画されたキャラに全く魅力を感じませんでした。トナカイのスヴェンや雪だるまのオラフはありかなという程度。
『君の名は。』は人間ばかりなのですが、全員が魅力的に感じました。
『君の名は。』>『千と千尋』>『アナ雪』
8.ストーリー
ストーリーには驚きが欲しいところです。
『千と千尋』は私には分かりにくいと感じました。解説みないと結局何の話か分からない。
『アナ雪』はさすがに分かりやすいし、王子の裏切りという予想外の展開もあっていいのですが、普通と言えば普通の展開です。
『君の名は。』は、途中から最後まで先が読めない展開がやっぱりいいですね。
『君の名は。』>>『千と千尋』=『アナ雪』
9.演出(テンポ)
間延びしないで過不足なく物語が描かれているか、飽きさせない演出があって先が気になる展開となっているかです。
具体的な評価が難しいのでなんとなくです。
『千と千尋』は中盤から終盤にかけて中だるみしてるなーと感じました。
『アナ雪』はそれなりにまとまっていますが、あまり先が気にならなかったです。
『君の名は。』は何度か記事に書きましたが、完璧でした(笑)
『君の名は。』>>『アナ雪』>『千と千尋』
10.余韻と複数回視聴
番外項目になりますが、見終わったあとに感じる余韻と何度も見たいと思うか否か。
『千と千尋』には、余韻はありませんでしたが、ストーリーが良く分からないためにもう一度は見たいと思わせられます。
『アナ雪』も余韻はないのですが、たくさんの挿入歌を聞くために二度は見たいという感じです。
『君の名は。』は言わずもがなですが、見終わったあとの何とも言えない余韻と細かい伏線や音楽を聞きたくて何十回でも見たいと思ってます(笑)
『君の名は。』>>>『千と千尋』=『アナ雪』
11.まとめ
各項目の個人的な評価はこんな感じです。
点数制ではないので、なんとなくではありますが、「映画」としての評価は、
『君の名は。』>>『千と千尋』=『アナ雪』
とさせていただきます。
もちろんどの項目に重きをおくかはそれぞれであくまでも主観です。
しっかり比較しても『君の名は。』が圧倒的なので、私の中でのNo.1映画の座はしばらく変わらないでしょう。
ちなみに、今回の項目で評価するならば『もののけ姫』の方が『千と千尋』よりも映画として上かなと思いました。
色々意見はありそうですが、『もののけ姫』がヒットしたから次作の『千と千尋』が注目されたというのも『千と千尋』の興行要因としてあると思います。
というわけで、せっかく近い期間でアニメトップの3作品を見たので比較してみました。
-2017/3/13
情報ありがとうございます。 デバッグコマンドは3Dモード用として紹介されていた…