先週2回見たあとも『君の名は。』のことばかり考え、いわゆるドハマリしてしまってます。
毎日検索して新しい記事を読み漁ったり(汗)
そして、3回目を見てきて一つの結論に達しました。
「自分史上No.1映画だ、これ・・・」
これまでの人生それなりに映画は見てきたつもりで、映画=洋画のイメージが強かった私にとって、邦画で、アニメで、しかも感動恋愛モノの映画がNo.1になってしまうとは。。
好きなジャンルはサスペンス(バタフライエフェクトとかSAWとか)やSF娯楽大作(パイレーツ・オブ・カリビアンとかバック・トゥ・ザ・フューチャー)の私にとってかなりの衝撃。
しかし、こんな短期間に3回も同じ映画を見る経験自体初めてで、考えた結果これは間違いなくNo.1だろうという結論に至りました。
また、見れば見るほど『君の名は。』は完璧な映画なのだということにも気付かされました。
何故完璧なのか?それについて前回の『君の名は。』のエントリで書いた魅力に合わせて掘り下げてみようと思います。
現実を凌駕する圧倒的な作画
新海作品は全て背景の書き込みが凄まじく、それは今作も受け継がれています。
「新海マジック」と呼ばれる光源を巧みに処理することで現実よりも綺麗な風景となっていて、107分間どこを切り取っても1枚絵として美しいものです。
また、ファンタジー要素(彗星や御神体)についても同レベルの風景描写がなされることでリアリティがありながらとてつもなく幻想的なものとなっていて、これは実写や3DCGではなくアニメだからこそここまで美しいものになったのだと思います。
入れ替わっているとしか思えない声優の演技力
主人公2人の声優さんの演技が上手すぎる。
3回目の鑑賞時、声優さんをイメージしながら見てみたんですが、集中していないと声優さんが演技しているということを忘れてしまうくらい、本当に入れ替わっているかのような演技となっています。
特にインタビューにもありましたが、入れ替わったままのシリアスな演技は凄いです。
後半、最後の入れ替わり時は上白石さんが喋っているだけなのですが、東京に行く所~御神体に行く所までは一人で喋っているとは思えないほど圧巻の演技となっています。
ちょうどいいキャラデザと魅力的なキャラクター
キャラデザを一般向け(あの花のキャラデザと同じ人らしい)にしたことで、全年代に幅広く受け入れられるものになっています。
深夜アニメでよくある、巨乳でアニメ声だったり、キラキラしたイケメンが出てこないことがまたリアリティを高める結果になっています。
また、主人公の周りのキャラクターもみんな生き生きしていて魅力的なんです。
四葉ちゃんの少し生意気なとこ、奥寺先輩のミステリアスな大人な雰囲気、気だるそうなのにやるときはやるテッシーなど主人公以外も表情豊かに描かれていて、どんな人でも誰かしら気に入るキャラクターがいるのではないでしょうか?
RADWINPSによる主題歌4曲と全ての楽曲
本作品の音楽は全てRADWINPSが作成されているのですが、場面場面でかかる楽曲が全て素晴らしい!RADWINPSと共に1年半かけて映画を作ったというだけあって必聴です。
特に主題歌であるボーカル4曲はかかり始めるタイミング、歌詞と物語のリンク、楽曲そのものと完璧なものとなっています。
私のお気に入りは「スパークル」でこれを聞いているだけで、場面が思い出され、感動して泣いてしまいそうになります。
テンポの良さ&題材
扱われている題材は、映画として売れる要素が多いですね。私の好きな映画にも多いタイムリープ物はヒット作に繋がるものが多いです。
本作はそれに加えてコメディ、ミステリー、SF、純愛がほどよく絡み合っていて、ジャンルを問われると答えるのが難しいです。
そして、これだけの題材があるにも関わらずテンポがいい。
大体30分ごとに場面が切り替わるように計算されていて、ラブコメの前半、入れ替わりの核心に迫るミステリーの中盤、災害回避と美しい恋愛描写の後半、そしてこれまでにないほど感動するエンディングと一瞬たりとも無駄な要素がなく、見ている人を引き込んでいきます。
ご都合主義だからこそできた感動的なストーリー
今回のタイトルにもなっている完璧な映画である一番のポイントです。
本作は至る所で言われているようにご都合主義だとか奇跡でしかない部分がいくつもあります。
思いつく限り挙げてみると、
・入れ替わりという現象
・入れ替わり相手が瀧である必然性は?
・入れ替わりが「3年」ずれている必然性は?(1年でも10年でもいいのでは?)
・主人公が時間のずれに気付かないのか?
・入れ替わりに気付かない主人公の友達や家族
・月よりも近い彗星軌道
・同じ位置に3度も落ちる彗星
・糸守町=彗星災害を思い出せない主人公
・三葉が亡くなったにもかかわらず行われた入れ替わり
・三葉の言葉を信じて協力してくれたテッシー&さやちん
・3年前に東京で瀧を見つけたこと
・3年の時を越えてのカタワレ時での出会い
・なぜ「名前」を書かなかったのか?
・最終的に町長が避難訓練を行ったこと
・最後に東京で出会えたこと
挙げてみるとご都合主義だらけですね笑
いくつかは小説版で解説がありますが、映画単体として見るとご都合主義ばかりです。
ただ、この作品はこれだけのご都合主義があるからこそ感動できる映画なんです。
彗星や入れ替わりそのものはそういう設定なんだということで多くの人が納得できるとして、例えば入れ替わり相手が同世代じゃなかったり同性だったりすると、この物語は感動できなかったはずです。
また、仮に三葉が死ぬ前に「3年」のずれに気付いた場合、彗星災害を避けるために事前に2人で努力し、そのまま三葉は助かったのではないでしょうか。そして、入れ替わりの記憶はお互いになくなり、喪失感を抱えたまま生きていくことはなかったでしょう。
一度三葉が亡くなっているからこそ、瀧は奇跡を起こして時間を超えることができた。そしてお互いに大切な人となった後に記憶がなくなったからこそ、ラストの出会いが感動的なものとなったのです!
多くを語らないからこそ捗る考察の数々[16/10/25追記]
人気映画によくあることですが、考察要素が多いことも『君の名は。』の魅力の一つですね。
小説を読むと分かりますが、糸守町と宮水神社にはかなりの歴史や裏設定があり、映画では一部分しか描かれてません。
また、入れ替わりの時系列やタイムリープによる歴史改変&記憶改変も詳細は描かれてないため、こういった部分も考察要素となります。
検索するとたくさんの考察サイトがヒットして、色んな人の考え方を読んでるうちにまたもう一回見たいと思わされるわけです。
犬(おまけ)
これは完全に私の趣味ですが、好きな映画には犬が出ていて欲しいという思いがあります。
『君の名は。』にもしっかり犬が出てきますね。しかも3匹!
まあ出てこなくても完璧な映画なんですが、ダメ押しになりました笑
こんな感じです。
これまでしっかり映画を分析したことなかったのですが、書いてみると情報が整理されて、改めて『君の名は。』が完璧な映画なのだと思いました。
執筆時点で興行収入150億円以上なんですが、せっかくなので興行収入No.1(300億)の千と千尋も超えて欲しいですね。
次回あたり超えるためのシナリオを考えてみようと思います。
-2016/10/19
テスト