『DORONKO WANKO』クリアレビュー。犬になって汚しまくるコンセプトが秀逸な新人研修タイトル【2024年80点】

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2024-04-02 2025-01-09

『DORONKO WANKO』（泥んこワンコ）の感想＆レビューです。

「仲間」がいないと-10点、ゲーム媒体ならではの体験重視、テンポや快適性が悪いと減点、ストーリーは採点対象外などのレビュー方針は以下のリンクより。
関連記事：ゲームレビューにおける方針まとめ

目次（項目ジャンプ）

１．概要

バンダイナムコの2023年度新人研修タイトル。2021年度から新人研修タイトルは他にも無料公開されている。
かわいいポメラニアンを操作し、引っ越して1週間の新居を好きなだけ泥まみれにできてしまう3Dアクション。

ゲーム性としては『ゴートシミュレーター3』+『塊魂』と感じた。

項目	内容	備考
発売日	2024/3/26
ハード	PC
外部ストア	－
メタスコアユーザースコア	レビューなし 7.0
オープンスコア	－
Steamレビュー	98％圧倒的に好評
Amaonレビュー	－	DLのみ
ゲームカタログ	なし
平均クリア時間	40分
ストーリーを教えて貰うwiki	なし
スタッフロール（クレジット）人数	－

各スコアは執筆時点のもの

２．購入価格やプレイ記録

2023年度新人研修タイトルが発表され、あまりにもポメラニアンが可愛かったので2024年3月にプレイした。ゲーム内実績の一つに苦戦してフルコンプに3周3時間かかった。

2022年度新人研修タイトル『ENDRAYS』が面白かったのもプレイの後押しになっている。

３．レビュー

コンセプトを活かした可愛いモデリングとちょうどいい広さ

ポメラニアンとなって家中を汚せるというコンセプトで勝ち。
このコンセプトを活かすよう制限なしに汚しまくることができる。

まず、ポメラニアンのモデリングが素晴らしい。もちもちふわふわしたポメラニアンの魅力がアニメ調で完璧に表現されている。
ポメラニアンの毛並みはふわふわなので汚れに「すりすり」して溜め込むと「ぷるぷる」して溜め込んだ以上の汚れを飛び散らせる。飛び散らした汚れにまた「すりすり」できるのでポメの毛並みは汚れを増幅する永久機関なのである。可愛い。

家は地下を含めた3階建てのおしゃれなデザイナーハウスであり、小さなポメ視点だと結構広い。家の中のオブジェクトは物理演算で動かしたり、色付きの飲料などから茶色以外の何色もの汚れを好きに補充可能。
家中を汚して被害総額が増えていくとどこからかプレゼントが送られる。プレゼントは装備することができ、例えば泥大砲を装備すると動き回るだけで壁まで泥んこになる。
家の中には汚れで浮き上がる犬の絵が隠されていて全て見つけるとゲームクリア。

時間制限のない『塊魂』感

汚せば汚すほど汚し方も豪快になるというゲーム体験でありプレイしながら同社の『塊魂』が思い浮かんだ。
『塊魂』も大きくなるほどより大きなオブジェクトを巻き込めるようになる。しかし、『塊魂』は各ステージに制限時間が設定されていて気持ちよくなったタイミングで強制的に終了となりそれが大きなストレスとなっていた。
対して本作には時間制限がないので気が済むまで自由に汚すことが可能。
個人的に「創造」するよりも「破壊」するゲームが好きであり、「破壊」するにあたっては効率性よりも隅々まで破壊したい衝動の方が強いので時間制限がないのは正解。一方でクリア後に被害総額だけではなくクリア時間も表示すればRTA的なやり込み要素にもなったはず。

低予算ゆえの不便さ

好き勝手に暴れ回り、おしゃれアイテムも含めて3か所まで装備できるというのは羊で暴れまくる『ゴートシミュレーター』っぽさも感じる。
しかし、本作には現状は装備UIがないので落ちているものに近づいて装備する必要がある。開発規模の都合とは理解できるものの装備しづらい上に、どれがどの部位に装備されるのか付けてみないと分からないのでメニュー画面から装備を選ぶ方式にしてほしい。

テーマ曲もバンナムっぽい耳に残るいい曲なのにプレイ中は聞けないのが残念。ここは『塊魂』に習ってステージ中も癖になる曲を用意してほしかった所。

総合的に不満点というよりは要望レベルのものしか思いつかず、ステージや犬種や装備などのボリュームを増やせばフルプライスでそのまま販売できる出来。現状の1ステージでも仮に500円で買っても後悔はない。
とはいえ、犬の絵探しやプレゼントシステムが正解かと言われるともっといいアイデアがある気もするので本作をベースにブラッシュアップしてほしい。

MOD：配信直後の無料ゲームなのでMODはなさそう。