『無双オリジンズ』(真・三國無双 ORIGINS、Dynasty Warriors: Origins、DWOrigins)のレビューです。

70点基準で加減点、「仲間」がいないと-10点、ゲーム媒体ならではの体験重視、テンポや快適性が悪いと減点、ストーリーは採点対象外などのレビュー方針は以下のリンク。
関連記事:ゲームのレビュー方針まとめ

圧倒的な戦場の臨場感と一騎当千の爽快アクション!名もなき英雄が三国志の乱世を往く「真・三國無双」シリーズ最新作。
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1.概要

8まで続いた『真・三國無双』シリーズの原点に立ち返る最新作。三国志における黄巾の乱から赤壁の戦いまでが濃密に描かれる。
大群を蹴散らす爽快感はそのままに、武将同士の戦闘では反射神経が重要となり、刻々と変化する戦場でどう立ち回るかというタクティカル要素が強化されている。
また、これまでのシリーズと異なり固有主人公になり、ミッションは中国全土を再現されたミニチュアワールドマップを歩いて選べるようになっている。

項目内容備考
発売日2025/1/17PS5先行
ハードPC/PS5/XboxXS後日Switch2版も出る
外部ストアFanatical大抵はSteamより安い
メタスコア
ユーザースコア
79
8.1
PS5版
オープンスコア81
Steamレビュー92%非常に好評
Amaonレビュー星4.4PS5版
ゲームカタログ良作
平均クリア時間43.5時間
ストーリーを教えて貰うwiki
スタッフロール(クレジット)人数623人
各スコアは執筆時点のもの

2.購入価格やプレイ記録

無双シリーズとしてはおそらく『三国無双3猛将伝』と『無双OROCHI』のどれか、コラボ作品の『ドラクエヒーローズ』『ガンダム無双』『北斗無双』を中古でプレイしたことがありいずれもクリアしていない。本作の直前に『海賊無双3』をプレイして初めてクリアした。
シリーズを通して爽快感はありつつも、キャラが異なるだけでやることは結局同じのため、頑張っても80点という印象を持っていた。

本作では発表されたトレーラーで体験したことのない物量の兵士が描かれていたことで興味をもち、体験版をプレイして購入を決意。『FFオリジン』や『ワイルドハーツ』でコエテクのアクションが好きということが分かったのも一因。

2025年1月に外部ストアにて通常版を18%オフ7938円にて予約購入。
難易度ハードで約80時間かけて3ルートクリアして、現在は2周目で最高難易度の挑戦ミッションをプレイ中で計100時間。やりたいゲームが多すぎてIFルートまでやり込めるか微妙だがDLCは買う予定。
関係ないが1月に本作とPC版『FF7リバース』が1週間差でリリースされたので大変だった。

3.レビュー

新規性、良い点

●圧倒的な物量により臨場感と爽快感が増した戦場

まずは本作ならではの圧倒的な物量。これだけでとりあえず触ってみたくなるのでパッと見て分かるセールスポイントは非常に大事。
そして他のゲームでは実現不可能なほどの物量の兵士たちが大群として一斉に移動したり突撃したりするのは何度やっても興奮するほどの迫力がある。
無双覚醒で一度に1000人斬りができると爽快感もすさまじい。

「グラフィックは面白さに関係ない」説が定期的に起こるが、本作は「グラフィックが面白さに直結する」事例と言える。Switch2版が出るようで携帯モードでも同じ物量を再現できるなら結構驚き。

●キャンセルし放題の爽快アクションながら緊張感のある武将戦

本作のアクションは弱攻撃(通常攻撃)と強攻撃(特殊攻撃)を組み合わせてさまざまなコンボを繰り出せるという従来の無双シリーズと同様。このコンボアクションは直感的に分かりやすくて大好きなシステム。
加えて、4種の技と3種の味方兵を使った戦法が使える。戦法は部隊を率いて戦っている感覚になれる。
回復アイテムはストック制でいつでも使えるようになり、落ちているアイテムを探して駆け回る必要もなくなった。

また、回避とガードがあり、それぞれジャストタイミングで見切りと弾き返し(パリィ)になる。パリィできると武将のスーパーアーマーに相当する武功を削れるので非常に重要かつ演出が超気持ちいい。
しかも回避とガードは攻撃や技の発動中などあらゆるモーションからキャンセルして移行できるので、思い通りに動かせてストレスが一切ない。

アクションゲームでキャンセル効きすぎると本来は戦闘が簡単になるのだが、敵武将はディレイ攻撃を織り交ぜてくる上に複数武将を相手にすることもあるので、常に緊張感のある戦闘が楽しめる。複数相手だとモブ武将にすら負けるほど。
他にも、武将が光ったら特定の技を打ち込むことで停止できるという要素もあり、相手のモーションの見極めと反射神経、技リソース管理が重要なテクニカルな戦闘になっている。呂布戦に至っては完全に死にゲー。とはいえ、従来作よりはるかに面白い。
随行武将という仲間を引き連れるシステムもあり、技を出すとランダムに連携する要素もある。仲間の強化やカスタマイズできないのは残念なところ。一方で、率いる部隊は人数が増えたり、新たな戦法を覚えて付け替えたりできる。

ちなみに草刈りと揶揄される雑魚を倒す必要性はほぼなく、武将と戦っているといつの間にか雑魚も倒してる感じ。武将と同様に雑魚が光ったら特定の技を打ち込むという要素はある。

●濃密な三国志体験

過去シリーズは猛将伝のみ、しかも未クリアなので史実や創作の「三国志」は武将くらいしか知らないミリしら状態。それでも三国志の流れや乱世に至った理由などが完璧に理解できるほど濃密に描かれており素晴らしかった。

ストーリーそのものは採点対象外ながら、本作はストーリー途中で魏呉蜀の三勢力をプレイヤーが選ぶことになるので、プレイヤーごとに異なる体験を提供しているのは加点要素。仮に1ルートしかクリアしなくても満足できるはず。
1ルートクリア後はストーリー途中から開始することもでき、3ルートの回収もやりやすいユーザーフレンドリーな作りなのも高評価。最高難易度や合成というやり込み要素もある。

他に武将ごとの好感度に繋がる絆イベントが用意されていてこちらもかなり濃密。依頼を達成しないと発生しないのでこちらもプレイヤーによって見れるイベントは変わっていく。ただし、これは問題点も抱えているので悪い点の方に。

●ミニチュアワールドマップによるアクションRPG化

ミッション選択制の従来作と異なり、本作では中国全土が再現されたミニチュアワールドマップを実際に歩いてミッションに参加していく。これがめちゃくちゃいい。

三国志の戦いがどこで起こったかが分かるうえに、冒険や旅してる感覚も得られる。『地球防衛軍』など他のミッション制のゲームでも採用してほしいほど。個人的には『FFオリジン』はこのワールドマップでプレイしたかったと強く思った。

また、本作では武器ごとの熟練度を上げると主人公がレベルアップしてステータスも上がる。ワールドマップにランダムに発生する戦場でレベル上げみたいなこともできる。(ほとんどやることはないが)
従来作品はアクションゲームだったが、戦闘とレベル制、ワールドマップの探索、そしてミッションごとのイベントによりアクションRPGになったと言える。アクションRPGが一番好きなジャンルなので今後もこの路線でやってほしい。

●革新的なミッション途中からのリトライ機能 [忘れてたので追加]

従来の無双はどこかで死んでしまうと最初からやり直しになってしまうというミッション制。こういう形式のゲームは多々あるものの、ミッションが長かったり高難易度だったりした場合、やり直しになるたびにやる気が削がれてしまう。

本作ではミッション中のプレイヤー行動が録画のように記録されていき、ミッション失敗になるとそれを見返すことができる。さらに、特定のポイントからやり直すこともできるという神機能
仮にこの機能がなかった場合、呂布が登場するステージではストレスの方が上回って減点になっていたはず。『地球防衛軍』など他のミッション制のゲームでも実装してほしいほど革新的な機能だった。

合わないところ、悪い点

●濃密ゆえにテンポの悪いイベント

三国志が濃密に描かれること自体はいいのだが、そのせいでイベントを見続ける時間が長くなっている。百歩譲ってメインシナリオは許容できるとして、武将との絆イベントが問題。

絆イベントは各武将からの依頼を達成すると発生するいわゆるサブクエスト的な扱い。サブクエストとは「やってもやらなくてもいいもの」なので、テンポが悪いなら後回しにしたいところだが、シナリオ進行に応じて武将が離脱すると絆イベントが消えてしまう。つまり時限サブクエとなっている。
時限である以上はサブクエストに強制感が生まれてしまう。そのため発生するたびに絆イベントを見るのだがこれが長い。しかも同時に複数発生することも頻繁にある。
これにより一つのミッション(戦闘)を終えてから、比較的長いメインシナリオを見て、さらに絆イベントも消化していると、次の戦闘までに30分以上かかることがざらにある。

戦闘が楽しくて早く戦いたいのに長々とイベントを見ることになるのは結構なストレス要素だった。武将が離脱するので難しいかもしれないが、時限要素をなくすだけで解消できるので次作では工夫してほしいところ。
ちなみに絆イベントはBL感が強いが、それ自体は結構楽しく見れた。

●無口すぎる主人公

本作ではオリジナル主人公を通して三国志を体験するというコンセプトになっており、過去作からプレイアブル武将がかなり減っている。プレイアブルを増やす方針はどこかで限界を迎えるうえに結局少しずつしか触らないという問題があるので、この方針自体は問題ない。(コラボ系作品は色んなキャラを動かしたいが)

しかし、オリジナルにしたにもかかわらず主人公がほぼ喋らない。開発側がキャラクリを設けない理由を熱弁していたが、ここまで無口だとキャラクリでもいいのではと思うほど主人公が無個性になっていた。

なお、キャラごとに異なるモーションや成長要素を設ける従来の作りは辞めていいものの、武将たちは魅力的なキャラクターなので、見た目だけでも変更できる機能は用意した方がいい。
PC版なら一応MODで実現できるものの、公式で用意すれば既存ファンも満足できるはず。
関連記事:Steam版『三國無双オリジンズ』主人公の見た目を好きな武将に変更できるMOD

●時代遅れな技の熟練度システム [忘れてたので追加]

本作には技(武芸)一つ一つに熟練度が設定されていて、使った回数で熟練度が溜まってMAXになると技が少し強化されるシステムがある。これは最悪のシステム

大量の技が用意されてるのに必要な熟練度もかなり多めなので、せっかく新しい技を習得しても元の技をマスターできておらず付け替えにくい。技をマスターしたら新しい技に付け替えるので、強化を堪能できない。という2つの問題が常に付きまとう。
昔のゲームには同様の熟練度システムがあったものの、不評からか最近のゲームではほとんど採用されなくなったのに、何故本作に採用したのか担当者を問い詰めたいレベル。
どうしても熟練度を採用したいならせめて10回くらいでマスターできるように設定すべき。
現代的にするなら技使用の経験値を共通で溜めるようにして、技それぞれに自由に割り振るという形もあるはず。それならマスターした技を使っても熟練度が溜まり、新しい技を未使用でも強化できる。

4.個人スコア

92点/100(最大97点)

※点数は「Steamおすすめする70点」を基準にレビュー方針に沿って加減点した感覚的なもの。

加点要素によりほぼ満点。仲間として連れていける武将に成長やカスタマイズはないが、率いる部隊は少しずつ人数が増えていき戦法も変更できる成長要素があるので最大は-3点。減点項目はまとめて-5点とした。
シリーズ作品はほぼプレイしていないのに、本作がシリーズ最高傑作と断言できるほど素晴らしかった。これまで無双系は積極的に買うようなシリーズではなかったが、本作の方針で作られ続けるなら積極的に購入対象となる。
仲間数人を引き連れてそれぞれの仲間が成長したりカスタマイズできるようなアクションRPGにもっと寄せてくれたら100点もあり得る。
-2025/10/4

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