40人アクションレース『Faaast Penguin』レビュー。隙間時間で楽しく遊べるが人口不足とマッチングに課題【2024年78点】

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2024-11-15 2024-12-24

『Faaast Penguin』（ファーストペンギン）の感想＆レビューです。

レビュー方針は以下の通り。

レビュー方針

●ジャンルを問わず一緒に戦う仲間がいないゲームは問答無用で強制的に-10点
⇒個人的な絶対指標であり一人旅だったりレースやパズルや音ゲージャンルなども最大90点となる

●動かす楽しさ、自由度、戦闘システム、成長要素やカスタマイズ性などゲーム媒体ならではの体験を重視

●プレイせずとも動画で見れたり存在しない場合もあるためストーリーの良し悪しは採点対象外（ゲーム媒体という特性を活かしたストーリーならば好みで加点することもある）

●好きなジャンルであるアクションRPG（ライク）は加点

●動かす楽しさが損なわれるので奥行きのない横スクや3Dでもジャンプできない場合は減点

●順序や分岐などプレイヤーによって体験が変わるストーリーであれば加点

●イベント（カットシーン）や戦闘やロードが長い多いなどテンポが悪いと減点

●サブクエ、エンドコンテンツ、ミニゲーム、周回要素などでボリュームがあれば加点（水増しや作業感の強いものはNG）

●苦手な一人称視点は減点（ホラーなら許容）

●世界観、キャラクター、衣装チェンジ、モーション、フィールド、グラフィック、アートデザイン、イベント演出、BGM、SE、エフェクト、物理演算、オブジェクト破壊、ボイス対応、オンライン要素、販売価格などは好みで加点

●装備破壊、所持数や重量制限、空腹度、ダッシュ時スタミナ消費、取り返しのつかない要素などめんどくさいだけの仕様は基本的に減点（ダンジョン攻略や戦闘中のみの難易度の一環になっていれば許容）

●操作性、UI、キーコンフィグなどのアクセシビリティ、チュートリアル、解像度、フレームレート、翻訳品質などはプレイした時期の標準未満であれば減点
⇒総合的な「ユーザビリティ」＝「遊びやすさ」であり必然的に古いゲームや小規模タイトルは点数が下がる

●新たな体験に繋がるこれまでにない新規性や革新性や独自性があれば加点

●遊びの幅が拡張されるMODやチートがあれば好みで加点

●各項目の加減点に上限はない
⇒ある項目が突出して良かったり悪かったりすればそれに依存した点数となる

目次（項目ジャンプ）

１．概要

国内で多数のゲームを開発してきた「ヒストリア」初の大型パブリッシングタイトル。
可愛いペンギンを操作して最大40人のエリミネート方式で4コースを生き残るサバイバルアクションレース。
基本無料クロスプレイに対応したシーズンパス制であり、シンプル操作ながらも爽快感や駆け引きが楽しめるアタックシステムが特徴。

項目	内容	備考
発売日	2024/9/20
ハード	PC、PS5、XboxS/X、Switch	Xboxは後日
外部ストア	－	基本無料
メタスコアユーザースコア	レビューなし
オープンスコア	－
Steamレビュー	65％賛否両論
Amaonレビュー	－	基本無料
ゲームカタログ	－
平均クリア時間	－
ストーリーを教えて貰うwiki	－

各スコアは執筆時点のもの

２．購入価格やプレイ記録

8月に発表された時点でキャラクターとわちゃわちゃ感に一目惚れして、ベータ版＆配信直後から何度かプレイして計12時間でスキンなどが貰えるシーズンパス分は達成。
ダイヤはミッション達成で貰えるため無課金プレイ。

大人数のパーティーアクションゲームはドストライクジャンルであり、『フォールガイズ』は4年で1250時間、『パーティーアニマルズ』は1年で130時間など長期間に渡ってプレイ中。

３．レビュー

シンプル操作なのに戦略や駆け引きが楽しめるアクションレース

本作を一言で表すと「レースラウンドに特化したフォールガイズ」。
レース自体はアクセル＆ブレーキすらなくコースを滑り落ちながらジャンプorアタックの2ボタンだけの超シンプル操作。（他に後方確認ボタンとスペシャル発動ボタンもある）
コース上にはダッシュ床などのギミックもあるので滑るだけでもそれなりにスピード感と爽快感があり、スタート直後のわちゃわちゃ感も相まって『フォールガイズ』とは似て非なる楽しさがある。

本作の独自要素である「アタック」は前方に近接攻撃することができ、他プレイヤーやステージギミックにアタックすると大ジャンプ＆加速できる。大ジャンプからの連続アタックによるコンボが超爽快。
コンボが決まればショートカットも狙いやすくなり後方からでも一気に追い上げることもできる。
しかしアタックを外すと一定時間攻撃不可となるためこの駆け引きが本作のキモ。
さらに、ステージ上のサバ缶を10個集めると一定時間無敵＆加速状態の「スペシャルライド」（マリカのスター相当）を発動できるようになり、これをいつどこで使うのかも重要となる。

レースは最大40人で開始され、各コースごとにポイントを獲得しつつ下位が脱落していくエリミネート方式であり、4コース完走後の総得点で順位が決まる。
何度が総合1位を獲得できたものの現状は『フォールガイズ』よりも難しく感じている。
上位になるためにはショートカットの把握が不可欠であり、ショートカットを使うにはアタックを成功させないといけないが他プレイヤーやギミックがその場にいないといけないので運要素も大きい。
逆に言えば自然と毎回異なるルートを走ることになるので同じコースでも新鮮な体験を味わえる。

可愛いスキンと無課金でも楽しめる軽いデイリー

本作のキャラクターであるペンギンが可愛い。
こういった基本無料シーズンパス制のタイトルはキャラとスキンが魅力的であることが最低条件だが本作はしっかりとクリアできている。

シーズンパスは他タイトルと同様にダイヤ（有償通貨）で購入できるのだが、本作はデイリーやミッションを消化すればシーズンパス購入分のダイヤが溜まる。
シーズンパスを購入して2か月の期間中に何度かデイリー消化するだけで次回シーズンパス購入分のダイヤが溜まるので無課金でも様々なスキンを入手可能。（ダイヤで直接購入する限定スキンもたくさんある）

デイリーは4コース完走できれば1日1回レースするだけで達成できるほど軽い。スマホ含めていくつもの基本無料を触ってきて一番と言えるほど楽に消化できる。
週に2,3回デイリー消化すれば次回シーズンパス購入分のダイヤが溜まるので空き時間にすぐに消化できるのも素晴らしい。

プレイ人口やマッチング仕様に問題あり

本作は最大40人が売りなのだが残念ながら人口が少ない。発表からリリースまで1ヶ月しかない宣伝不足も影響していると思われる。

40人集まらないのは仕方ないのだが、そもそもマッチング仕様がおかしい。
マッチング→部屋立て→1分待機→レース開始という流れだが、1分待機中に人が増えることがほぼなく、また1分待機中の部屋に途中で入ることもほぼない。
つまり、現状は1分待機時間が完全に無意味なものとなっており、マッチングしたらすぐにレース開始でもいいはず。不具合と認識されていて対応予定らしいがシーズン1の2か月間は変わらなかった。

これらの状況により、現状はほとんどにおいて20人前後でレースを開始することになり、私は40人MAXでレースしたことはない。
20人で開始するとエリミネート方式により最終4コース目は10人程度で走ることになり、わちゃわちゃ感が全くない。少人数だと初心者が勝ち残りにくく辞めていくという悪循環にもなっている。
そもそも、少人数用の専用ステージが用意されていた『フォールガイズ』と異なり、本作は人数によってコースの変化はないので勝ち進むほどわちゃわちゃ感がなくなる＝魅力が減ってしまう作りになってしまっている。
現在進行形でbotのテストが行われているのでbotで40人埋まるようになれば本来想定されたレース体験ができるかもしれない。

他に、不満点としては遠くのプレイヤーやギミックを把握しながらルート取りが重要なのだが、描画距離が短いためある程度近づくとギミックがポップする形となっている。『フォールガイズ』のように遠くのオブジェクトはフレームレートを下げてでも描画するようにしてほしい。

また、本作の根本の弱点になってしまうがコンテンツがルール固定のレースモードのみのため、長時間プレイに向いてない。
『フォールガイズ』や『パーティーアニマルズ』も変化がなければ飽きるのは同様だとしても、これらには複数のゲームモードがあり飽きにくい設計になっている。
レースをベースにしつつ他のモードも用意してほしい。

４．個人スコア

78点/100（最大90点）

※点数はレビュー方針に沿った感覚的なもの。70点あたりがSteamでおすすめするライン。

「可愛いキャラクターで大人数のわちゃわちゃレース」というコンセプト自体に魅力がありつつ、さらに「アタック」の要素により他のレースにない本作独自の体験を生み出せている。
しかし、現状は人口が少ないために魅力半減してしまい、ゲームモードも一つしかないため飽きやすい。
今後のアプデでコース追加はもちろん、ゲームモードの追加も期待したい。
とはいえ、デイリーが軽く土日に少しプレイすればシーズンパス消化できる程度なので緩く続けるつもり。
－2024/11/15