2020GOTYをいくつも受賞した傑作ローグライトアクション『HADES』(ハデス)のMOD紹介です。

反応よく操作性のいいハイスピードアクションに加え、ダンジョン攻略中のランダム要素と拠点での永続強化のバランスが絶妙な完成度の高いゲームだったのでバニラの状態でも夢中になってプレイしました。
とはいえ、ある程度安定してクリアできるようになってくると永続強化素材やイベントを見るための好感度アップ素材が大量に必要となり若干作業感が出てきます。

この辺りを改善したり、通常プレイでは不可能な功徳を大量に付与するようなMODを紹介していきます。
先に言っておくと『HADES』のMODはほとんどがチートMODです。

本記事内容はEpic版で動作確認していますがSteam版でも動作するはずです。

1.Zagreus the Angler(釣りMOD)

まずは個人的なおすすめの釣りMODから。
このMODを使うには釣り竿を入手する必要があるので、3エリア目エリュシオンは突破しておきましょう。

釣りができるようになると釣った魚と引き換えに素材を貰うことができます。
しかし、正確な情報が載っている英語wikiによると、釣り場の発生率が7~25%かつ前回の釣り場から10区画は再発生しないため、あくまでおまけ要素であって釣りをメインに素材を集めることはできません。
このMODを導入すると釣り場の発生率が最低50%かつ前回釣り場からの区画制限もなくなり1度の脱出で10回ほど釣りに挑戦でき素材が集めやすくなります。
これにより永続強化は早くなるもののダンジョン攻略中の難易度には影響しないのがいいところです。

というわけで以下リンクのFILESタブからダウンロード。
https://www.nexusmods.com/hades/mods/38

DLしたフォルダ内にある複数の「.lua」ファイルを以下のインストールフォルダ内に上書きコピーすれば導入完了です。
 C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\Hades\Content\Scripts
 C:\Program Files (x86)\Epic Games\Hades\Content\Scripts

上書きコピーしてしまうと元に戻すために再インストールが必要となるので、「Scripts」フォルダごとコピーしてバックアップしておきましょう。

「Scripts - コピー」フォルダがバックアップ。私はDドライブにインストールしている。

これでインストール完了です。
さらに、このMODは釣り場の発生率以外にも有利な調整が入っているので好みに応じて調整することをおすすめします。

先ほど「Scripts」フォルダにコピーした「FishingData.lua」をメモ帳で開き、以下を参考に「FishingData =」の数値を各自修正してください。

釣りパラメータ編集。時間は本来の0.34に戻すのがおすすめ。

本来は0.34秒未満でパーフェクトキャッチ、0.34秒から0.68秒でグッドキャッチですが、MOD導入してそのままだとパーフェクトキャッチが0.67秒未満に変わっているので簡単に出せてしまいます。
このときに問題となるのが、パーフェクトキャッチだとコモンの魚が釣れません。

英語wikiによると、パーフェクトキャッチでレジェンダリー/レアが50%ずつ、グッドキャッチでレア/コモンが50%ずつとなっているので、コモンの魚を釣るために0.34に戻したというわけです。
ついでに簡単にパーフェクトキャッチできないように私はフェイク回数を1にしています。
レジェンダリーの方が報酬をたくさん貰えるので、冥界の書への記載を気にしない場合はそのままでも問題ありません。

最後に、導入タイミングは自由ですが私は4回クリアしたあとに導入しました。このMODのおかげでネクタルが余り気味になるので好感度はガンガン上げていくことができます。
また、クリア後のギリシャエリアには10回クリアのエンディング後に再訪できない期間限定釣り場&専用ボイスも用意されているので10回クリアまでに一度は入れることをおすすめします。

2.MODイントール方法

続いてMODのイントール方法です。
『HADES』のほとんどのMODは「MODインポーター」によるインストールが必須となっています。いわゆる管理MODですね。
1項の釣りMODのように「.lua」ファイルの置き換えで済むようなMODも少数存在しますが例外的な扱いなので本項で全てのMODを使えるようにしておきましょう。

英語のチュートリアル動画もあるので貼っておきます。

2.1 Mod Importer

早速インストールします。
以下リンクのFILESタブから「Mod Importer」をダウンロード。
「SJSON Module」はオプションファイルですがこれを使うMODはあまりないので無視でいいです。
https://www.nexusmods.com/hades/mods/26

DLしたフォルダ内にある「modimporter.py」「modimporter.exe」を以下のフォルダに置きます。
C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\Hades\Content
C:\Program Files (x86)\Epic Games\Hades\Content

さらにここに「Mods」フォルダを作成すれば準備完了です。
その他の各MODはこの「Mods」フォルダに入れていきます。

MODインポーター導入後のContentフォルダ。

2.2 Mod Utility

続いてMODインポーターの補助的な扱いであるMODユーティリティをインストールします。
いくつかのMODでこれが必要となっているのでついでに入れておきましょう。

以下リンクのFILESタブから「Mod Utility」をダウンロード。
執筆時点でオプションとしてバージョン2のベータ版がありますがそちらは正式版公開まで無視でいいです。
https://www.nexusmods.com/hades/mods/27

DLしたフォルダ内にある「ModUtil」フォルダを2.1項で作成した「Mods」フォルダにコピーすれば準備完了です。

Modsフォルダ内。「CodexMenu」は3項で紹介するMODでこのようにフォルダ形式で入れていく。

2.3 Python

[21/12/26追記] MODのアプデによりpyファイルがexe化されたため本項は不要になったかもしれません。

最後に「modimporter.py」を実行するためにPythonをインストールします。
Pythonとはプログラミング言語の一種で、インストールすることで「.py」ファイルを実行できるようになります。

というわけで以下リンクからPythonインストーラーをダウンロード。
MODインポーターによると3.8以降が要求されており執筆時点のバージョンは3.9.6です。
https://www.python.org/downloads/

DLしたインストーラーである「.exe」ファイルをダブルクリックしてインストール開始します。

「Add Python 3.9 to PATH」にチェックして「Install Now」をクリック。

インストール完了したら「Close」で閉じていいです。

さらに、Windows左下の検索バーに「alias」と入力しEnterキーを押します。

アプリ実行エイリアスにてpython関連のものが表示されていたら「オフ」にする。

Pythonのインストールはこれで完了です。

2.4 MOD有効化

最後にMODを有効化(インストール)します。
2.1と2.2の作業は実は準備段階でインストール自体は終わっていません。

2.2項の「Mods」フォルダにインストールしたいMODが入っていることを確認し、「modimporter.py」「modimporter.exe」をダブルクリックします。

コマンドプロンプトが表示され一瞬でMODが有効化される。Enterキーで閉じる。

これでMODのインストール完了です。お疲れさまでした。

「Mods」フォルダにMODを追加したり削除した場合はその都度「modimporter.py」「modimporter.exe」をダブルクリックしてください。これでアンインストールもできるようです。

MOD導入のための準備が少し面倒ですが、一度やってしまえばあとは簡単にMODをインストールできるので是非試してみてください。

3.Codex Menu(冥界の書メニューMOD)

MODインポーターによる導入MODの例として冥界の書メニューMODを紹介します。
『HADES』におけるほとんどの要素がこれだけで全て実現可能なほど充実したチートMODです。

以下リンクのFILESタブからダウンロード。
https://www.nexusmods.com/hades/mods/15

DLした「CodexMenu」フォルダを「Mods」フォルダにコピーして「modimporter.py」「modimporter.exe」で有効化してください。

あとは普通にゲームを起動して冥界の書を開きます。
このMODは冥界の書の対応ページにて「Enter」キーを押すことで色んな機能が使えます。

例えば、ゼウスのページを開いて「Enter」キーを押すと、
MODによる功徳セレクターが開き、功徳を自由に付与したりスポーンさせることができる。

MODメニュー上ではコントローラーかマウスで選択できます。
というわけで冥界の書の各ページで「Enter」した際に何ができるか以下まとめます。分かりにくそうなものは使い方も記載します。

●オリンポスの神々+カオス
功徳セレクターが開き、功徳を付与したりスポーンできる。
レア度を先に選択しない限りコモンの功徳となる。
別の功徳と競合する場合は上書きされる。

●デューサ
功徳セレクターが開き、デュオの功徳を付与できる。

●エウリュディケ

功徳マネージャーが開き、付与中の功徳のレベル/レア度の増減や削除ができる。
レベル上限はない様子。「All Mode」で大量の功徳をレベルアップしまくるとフリーズした。

●ダイダロスの槌(ハンマー)
アップグレードセレクターが開き、装備中の武器をアップグレードしたりハンマーをスポーンできる。

●ザグレウス
付与中の功徳と武器のアップグレードをリセットする。

●宝物
選択したアイテムがスポーンする。
血珠は魔弾を発射して減っているとき手持ちが増える。
冥府の賜だけはスポーンしない。

●川棲み
選択した魚を入手する。

●冥府の武具
選択した武器の態選択メニューが開き、武器を変更できる。

●ニュクス
MODによる冥夜の鏡が開く。全てのアップグレードが「0」で可能。
払い戻しも「0」らしいのでリセットしたい場合は本物の冥夜の鏡でリセットすること。

●ケルベロス
賜物メニューが開く。

●カロン
カロンの泉が開く。

●ヒュプノス
浄化の泉が開く。

●アキレウス
祈りが発動する。

●スケリー
自殺して挑戦失敗となる。

●立ちはだかる者
雑魚敵がスポーンする。戦闘中でない場合は敵は動かない。

●ボス(ハデス、メガイラ、アレクト、ティシポネ、ボーンヒュドラ、テセウス、アステリウス)
ワープしてボス戦が始まる。同時に保存状態(以下参照)がロードされる。
保存してない場合は、武器と賜物のみで戦闘となるらしい。
戦闘後は自殺するか他のボス戦をするしかないとのこと。

●オルフェウス
現在の功徳や武器のアップグレード状態を保存する。1セーブデータにつき1つだけ。

●パトロクロス
保存状態をロードする。
要は気に入ったビルドが完成してもっと使いたい場合に保存しておくと、帰還後にロードしてさらにビルドを伸ばしたり、本MODによるボス戦でそのビルドが使える。

以上です。
『HADES』は区画移動するとオートセーブされてしまい、現在の連続クリア記録を途切れさせたくなかったので細部は動作確認してません。
スケリー相手であれば何をしようとセーブされないので適当に使ってみてください。
但し、実績は解除されてしまう可能性はあります。
ちなみに、デュオ以外の功徳を全て付与させてもちゃんと表示されました。

全ての功徳を付与しても枠からはみ出すだけで問題なくプレイできる。

4.その他の気になるMOD

他のMODは現状使う予定はありませんが面白そうなMODをメモも兼ねていくつか紹介します。

前提知識として、『HADES』のMODは最大手の投稿サイトNEXUSMODSに100個ほど投稿されており、2020年9月に正式リリースされる前に2018年12月からEpicでアーリーアクセスされていました。
この約2年間のアーリーアクセス中もMODは投稿されていて、正式リリースにより使えなくなっているので、Last Update(最終更新日)が2020/9/17以降のMODを使うようにしてください。
人気のMODはほぼ正式リリース後に更新されているので人気順のリンクを貼っておきます。
HADES - NEXUSMODS(人気順)

4.1 Mirror of Night Extended(冥夜の鏡拡張MOD)

冥夜の鏡の最大値を拡張してさらに強化できる。やり込んだ人向け。
永続強化の上限が伸びるので難易度は下がる。
払い戻してアンインストールすれば元に戻せる。
似たようなMODとしてElectro's Tweaksでは冥夜の鏡に加えて武器と賜物も拡張されているものの、こちらは払い戻しできないため元に戻せない。

4.2 Ello's DPS Meter(DPS表示MOD)

通常攻撃、特殊攻撃、魔弾などの現在の与ダメをUI表示する。
功徳が増えるとどの攻撃が強いのか分からなくなるのであとで入れると思う。

4.3 Longer Runs(区画追加MOD)

3エリア目までそれぞれ区画を追加(デフォルトで+10区画)する。
ランダムなビルドをより長く楽しめるが難易度は下がる。

4.4 Chef Cuisine Mod(料理MOD)

酒場の料理長と話すことで3つの料理から1つ選択して次回の永続バフを得る。
おそらく日本語対応してない上に純粋に難易度が下がるがアイデアが面白いので公式でも検討してもらいたい。

4.5 Dual Wielding(二刀流MOD)

一度の挑戦で二つの武器を使える。
5回攻撃すると「R」キーで変更可能になるとのこと。

4.6 Hades Randomizer Mod(ランダマイザMOD)

武器の態、通常攻撃、特殊攻撃、魔弾の組み合わせがランダムになる。
将来的にはボスを含む敵との遭遇がランダムになる計画とのこと。

4.7 Speedrunning Modpack(RTA用MOD)

リンク先最下段からDLでき、RTA用に便利だったり時短になるMODの詰め合わせ。
多数のMODが入っているのでそれぞれどういう効果があるのかまでは調べてない。

RTA用に導入されるMOD一覧。
RTA in Japan Summer 2021にてMODカテゴリが主流と言われていたのはこれのことと思われる。

ちなみに『HADES』のRTAは全強化完了した状態で走るのが標準らしいですが個人的には開発者自身による初回25分クリアが凄いと思いました。

開発者による初週RTA。

以上です。
他に面白そうなものがあれば追記します。
-2021/8/27

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